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病気のおはなし

ドライアイ(乾性角結膜炎)のおはなし

ドライアイ(乾性角結膜炎)

ドライアイとは涙の産生が少なくなることによって角膜炎や結膜炎を起こしてしまう慢性疾患です。涙は感染防御や角膜保護などの非常に重要な役割を果たしているため涙の産生が減ると角膜に傷が出来たり、眼を守るために大量の眼ヤニが出てきます。犬に多く様々な原因で起こります。一度発症すると長期間の管理が必要になることもある疾患です。

 

1、ドライアイの原因(原因がはっきりしないこともあります)

先天性(涙線の欠如や神経異常など) 自己免疫性疾患、アレルギーなど 全身性の疾患後(ジステンパーやショック、その他の感染症など)
薬剤のよるもの
(サルファ剤)
慢性的な眼の感染症に伴う涙線炎 眼の外傷や過去の眼の手術など
加齢に伴うもの 犬種(シーズー、ブルドック、A.コッカー、ウエスティーなど) その他

2、ドライアイの症状

眼の痛み
(シバシバしたり眼をつぶりがちになる)
角膜炎
(眼の表面の潰瘍や白濁、血管新生など)
大量のねばねばした眼ヤニ
(黄色や緑色の事もある)
眼の表面の乾燥 結膜炎

3、ドライアイの診断

  • シルマー涙液試験:1分間あたりの涙の量を測定します。正常だと17-22mmの分泌があり、9mm以下だとドライアイの可能性があります。
  • 角膜炎がある場合は色素で染めて角膜に深い傷がないか調べます。
  • 感染が疑われる場合は抗生剤の眼薬や培養検査等が必要になる場合があります。

 

4、ドライアイの治療

治療の目標は以下の3つです。頻回の眼薬の投与が必要になります。

1)目の表面に涙の膜を作り感染をコントロールする 人工涙液(マイティアなど)を目が乾かないように点眼し、感染がある場合は抗生剤点眼を行う。夜間は眼軟膏も有効。
2)角膜の乾燥を防ぎ角膜炎を制御する 人工涙液に加え角膜障害治療剤を点眼する。
3)涙線を活性化し涙の産生を刺激する シクロスポリン点眼やピロカルピン点眼などで涙線の涙液産生を刺激する。

2-3ヵ月点眼を続け、定期的にシルマーテストを行い、涙の産生が認められるようになれば少しずつ点眼を離脱できます。しかし涙の産生機能が戻らなかったり、点眼薬の過敏症が起こってしまう場合は手術を行う場合もあります。

 

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