外耳炎のおはなし
犬や猫ではヒトに比べて外耳炎になることが多く、比較的よくみられる病気です。しかし放置しておくと中耳炎や前庭疾患、耳血腫などに発展しますので早期の集中的な治療が必要になります。
外耳炎の症状
- 耳をかゆがる
- 頭をしょっちゅう振る
- 首をかしげている
- 耳がにおう、耳垢が多い
外耳炎の原因
- 細菌やマラセチアなどの真菌、耳ダニやアレルギー性皮膚炎に伴ったもの
- 耳道内の異物や腫瘍によるもの
- 生まれつき耳の穴が細い、耳毛が多い、たれ耳などで耳の中の通気性が悪いことによるもの
外耳炎の診断
- 耳鏡で耳の中を観察し異物や腫瘍がないか、構造的な異常がないか調べる
- 耳垢がひどい場合は耳垢検査を行い、原因を調べる
外耳炎の治療
- 殺菌性のイヤークリーナー等で耳の中を洗浄し汚れを取る。耳毛の多い子は抜いたり、カットする
- 症状に合わせた外用薬や内服薬を使用する
- アレルギー性皮膚炎が疑われる場合はアレルギー検査や食事療法も併用する
- 薬の反応が悪い場合、培養検査が必要になることもある
- 腫瘍や耳道の狭窄が重度の場合は手術が必要になる場合もある
- 耳ダニの場合は耳掃除と週に1回殺ダニ剤の点耳薬を塗布します(約1ヵ月間)
- またあわせて背中に耳ダニ駆除剤を垂らす場合もあります
外耳炎の予防法
- シャンプーや水浴びの際、耳に水が入らないように心掛ける
(水が入った場合はよく拭きとる) - 耳が汚れやすい子や外耳炎になりやすい子は定期的(7-10日に1回程度)に耳掃除をする(綿棒でこすりすぎると炎症がひどくなる場合があるので注意する)
- 耳毛が多い子は定期的に抜いたり、カットして通気性を保つようにする