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病気のおはなし

猫の歯周病のおはなし

猫の歯周病のおはなし

「先生、うちのニャン太この頃ごはんを食べる時ギャーって叫ぶんです。食欲も落ちてきたみたいで…」
どれどれと診察してみるとニャン太ちゃんの口の周りと前の手はよだれで茶色く汚れています。口を開けてみると歯茎が真っ赤で痛みのせいか触られたくないようで激しく抵抗します。
猫ちゃんの歯周病は比較的よくみられる疾患です。様々な原因が知られていますが色々な原因が複雑に絡み合い、一生付き合っていかなくてはいけない場合もあります。

1、歯周病の原因

歯石の沈着などの細菌感染 猫エイズ・猫白血病の感染による免疫力低下やその他の免疫異常
腫瘍・口腔内異物 ビタミン不足など不適切な食事 腎不全・糖尿病などの疾患

2、歯周病の症状

口の痛み 口がにおう 口を気にする
よだれが多い 硬い物が食べられなくなる 出血
痩せてくる 顔がはれる その他

3、歯周病の診断

・視診:
口の中を詳しく調べ歯石の沈着や異物・腫瘍の有無を確認する。痛みのため抵抗されたり、口の奥で見る事が出来ない場所に異常がある場合は鎮静下での診察が必要になることもあります。
・血液検査:
猫エイズ、猫白血病のチェックや内臓の異常を調べます。
・レントゲン検査:
腫瘍の可能性や歯根膿瘍がある場合、治療の反応が悪い場合は口のレントゲンを撮り、骨が溶けていないか確認する必要があります。
・組織検査:
腫瘍が疑われる場合鎮静下で組織を採取し病理検査を行います。

 

4、歯周病の治療

(それぞれの原因に合わせた治療を行います。)

・適切な食事管理:
質の高いバランスのとれた総合栄養食を与えます。痛みが強い場合はドライフードより缶詰の方が適しています。
・歯石除去・ぐらついている歯の抜歯:

口の中を清潔に保ち、悪い歯を除去することで炎症を和らげます。
・抗生剤・消炎鎮痛剤の内服:

口の中の細菌を抑え、痛みと炎症を抑えます。
・ステロイド剤の内服・注射:

免疫異常による口内炎や歯肉炎の場合に行います。
長期間の投与を行う場合は3-6か月ごとに定期的な血液検査を行い肝臓等に異常が出ていないかチェックが必要です。
・腫瘍・異物の除去
 
・全抜歯:
免疫異常により歯肉炎や口内炎が悪化し、各種治療に反応しない場合、最終手段で行います。
・免疫力の補助:
インターフェロンの内服や注射、ラクトフェリンを含むサプリメントの投与などを行い免疫力を整える補助療法を行います。

 

不明な点は獣医師にご相談ください。
りか動物病院  稲城市矢野口2292  電話042-378-2532

 

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