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病気のおはなし

アトピー性皮膚炎のおはなし<飼主さんが出来ること編>

飼い主さんができるアトピー性皮膚炎の治療ポイント

1、アトピー性皮膚炎の攻略には3つのポイントを理解しましょう。

1)アレルゲン(アレルギーの原因物質)を減らす。

  • 掃除・洗濯をしっかり行う
    ハウスダストはアレルギー性皮膚炎で一番多い原因物質です。周囲の環境をまめに掃除しペットの使う衣服やタオルも頻繁に洗濯しましょう。
  • ノミ予防を行う
    病院専用のノミ予防薬を使用しましょう。ホームセンターで売っているものは効果が不十分です。
  • シャンプーを定期的に行う
    皮膚に付いたアレルゲンを洗い流し、十分に保湿をかけましょう。乾燥肌は皮膚バリアを低下させ、アレルゲンが侵入しやすくなりかゆみを引き起こします。
  • 低アレルギー食に変える
    しっかりしたメーカーの質の良いご飯を使用し、バランスの良い食生活を徹底しましょう。おやつやお肉の多給、肥満は皮膚炎を悪化させます。

2)皮膚バリアを正常に保つ。

  • 保湿を行い乾燥肌を治す
    シャンプーの後は必ず保湿剤を使いましょう。それでも乾燥する場合は保湿スプレーを併用しましょう。
  • 脂肪酸を補給
    γ―リノレン酸等の脂肪酸は皮膚バリアを強化するセラミドに変換され皮膚の抵抗力を向上させます。これらを強化した食事やサプリメントを使用しましょう。

3)免疫機能を正常に戻す。

  • インターフェロン療法
    アトピー性皮膚炎はアレルゲンに過剰に反応してしまうことによって起こる皮膚病です。インターフェロン療法で免疫機構を正常に戻しアレルギーになりにくい体に変えていきましょう。
  • その他の薬物治療
    皮膚バリアが壊れると細菌や真菌などの感染がおこりやすくなります。これらの感染がある場合は薬物治療が必要です。また即効性に皮膚の炎症を抑える場合はステロイド剤で過剰な免疫を落ち着かせることもあります。
2、皮膚病治療に食事療法は欠かせません。

皮膚は体の20%を占める大きな組織です。しかも毎日新しいものにどんどん生まれ変わっており、3週間で総入れ替えされるほど再生力の高い組織です。また健康な皮膚を維持するために、摂取した栄養素の30%が使用されています。つまり1日3食食べていればそのうちの1食分はまるまる皮膚のために使われているようなものなのです。そのため正しい食事をしないと健康な皮膚を作ることはできません。おやつやお肉ばかり多給されている子や肥満の子は皮膚病になりやすいのはそのためです。

ではどのようなご飯が皮膚に良いのでしょうか?それは良質な材料を使用し健康な皮膚を作るためのバランスがとれた食事です。またアトピー性皮膚炎にはアレルゲンになりづらいたんぱく質を使用した食事が必要になります。しかしこのような食事を家で毎日作ることはかなり労力も費用もかかります。そのため動物病院では健康な皮膚を作るのに適した療法食を提供していますので、皮膚の様子に合わせたご飯を選択していただければと思います。

皮膚病治療に食事療法は欠かせません 動物病院のご飯は高いから…というお声も時々いただきます。しかし、ホームセンター等で売られている10kg 2000円のようなご飯はやはりそれなりの品質です。1kg=200円の中に原材料費、お店の利益、輸送費、保管コストなどが入っていると考えると1kg当たりの原材料の原価(品質)はおのずと見えてくると思います。ペットの健康を維持するために質の良い、安心安全なご飯を選択していただければと思います。ご不明な点は獣医師にご相談ください。

 

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